「ジェネリック家電」とは何か?
*写真は「Qriom(山善)」ブランドのDVDプレイヤー大手ブランドでなくても安くて高品質の製品
私のブログの中で頻繁に出てくる「ジェネリック家電」という言葉は、「近兼拓史氏とジェネリック家電推進委員会」が雑誌「週刊プレイボーイ」紙の記事の中で、「安くて優良な家電製品の地位向上と認知度アップを願ってつくった造語」です。最近、「ドン・キホーテ」などでも、自社の「情熱価格」ブランドの製品を「ジェネリック」と称するようになったり、テレビなどでも紹介されるようになったので、このブログでも使わせて頂いています。(私個人的には、ドンキの情熱価格はPBプライベートブランドだと思っていますが)
近兼拓史氏のグループが提唱する「ジェネリック家電」とは以下のようなものです。
- 有名ブランドという看板代を省き、ノーブランド化で価格を抑えた製品
- 不必要な機能を省き、シンプル化で価格を抑えた製品
- 高価な最先端技術を使わず、成熟技術と汎用部品で価格を抑えた製品
- 家電の原点に通じる楽しさや便利さを追求した、ユニークな製品
現在活動している主な主なジェネリック家電メーカー
山善(Qriom) 本社:大阪府大阪市
「山善」という会社は、Panasonicなどの製品を扱う、いわゆる「問屋さん」というイメージがありましたが、現在は、家電メーカーとしての顔と、各家電メーカーとも大切なパートナーを組んでいる総合商社としての顔ももっています。大手メーカーの得意な事はそちらに任せて、大手がやらない事(やらなくなった事)を自社ブランドでやる、という、「共存共栄主義」を第一に考えているようです。
オリオン電機 本社:福井県越前市
最近、このブランドを知った人も多いかも知れないが、創業60近くの老舗で、北米市場に於いて、主にブラウン管、液晶と続くテレビで成功を収め、「世界のオリオン」として知られる存在になった企業。オリオンの液晶24型テレビは、「2013年ジェネリック家電大賞AV家電部門賞」を受賞しています。
ツインバード工業 本社:新潟県燕市
冠婚葬祭や贈答品などで使われる「ギフトカタログ」には欠かせない「スキマ家電製品」の名門企業でもある。大手メーカーが手を出さないジャンルを果敢に攻めるのも得意だが、「スタンド照明」分野では、国内第2位の実績を持つなど堅実な一面もあります。
防水CDプレイヤー、防水ポータブルテレビなど、手軽な防水家電に強いのが特徴で、同社の「ザバディシリーズ」は女子人気も高いらしい。
アイリスオーヤマ 本社:宮城県仙台市
昔から、プラスチック製品のクオリティの高さには定評があったメーカーですが、2017年には、国内のエアコン市場に参入するなど、今一番元気のありそうなメーカーです。
この自信からか、アイリスオーヤマ自信は、「ジェネリック家電メーカー」とは考えていないらしい。
しかし、同社の目指す路線とは少し違うかも知れないが、やはりアイリスオーヤマにはホームセンターがよく似合う。
AudioComm-オーム電機(OHM) 本社:東京都豊島区
もともとは、東京で創業された家電店であったが、1974年に。製造卸業者に転換。
現在は、携帯ラジオ、ラジカセ、ヘッドホンなどのオーディオ関連グッズから、乾電池、電球、電器スタンドなど、よく見かけるブランドです。
ちなみに社名は「オーム」だが、90年代に起こった、「オウム真理教事件」に際して、「オウム」と「オーム」を混同され、風評被害を受けた企業で、混乱を避けるため、現在の「OHM」に変更されたということです。
イズミ(泉精器製作所)本社:長野県松本市
精密加工技術は世界屈指の実力と言われるメーカーで、特に電機シェーバー、電設工具の高い品質で評判があります。1939年の創業後、電設工具で頭角を現し、その後電機シェーバーのOEMや自社ブランド製品をホームセンターやディスカウントストアなどで販売して実績を積み上げて来ています。
コイズミ(小泉成器)本社:大阪府大阪市
サイフの固い女性顧客たちに支持され、ヘアドライヤー市場では、もはやブランド化しているし、調理家電の分野でも、高評価を受けているメーカーです。
どのジャンルの商品も、いたずらに高価格化を目指すのではなく、コストパフォマンスに優れた製品を作り続けている姿勢には好感が持てます。
テスコム 本社:東京都品川区
同社の業務用理美容ブランドの「Nobby」がヘアメイク業界で広く支持されていて、女性にはおなじみとなったメーカー。最大の特徴は、女性向けビューティ製品の豊富なラインナップで、顔、爪、肌と総合家電メーカーでは手が回らないような細やかな機能の製品を盛りだくさんに取り揃えているというところです。
シュアー(石崎電機製作所) 本社:東京都台東区
確かな技術でハイクオリティな電機製品を作り、思いっきり脱力するキャッチコピーとともに販売しているのが、「シュアー」ブランドです。そんななか、キンキラに輝く代表作が、この「男前アイロン」
この「男前アイロン」の他、不器用な男の「モテナシベーカー」など、脱力コピーに磨きをかけ活路を見出しているかのようである。
TMY(ティー・エム・ワイ) 本社:栃木県足利市
日本メーカーで最初にポータブルDVDプレイヤーで1万円を切る快挙を成し遂げたり、既成概念と価格にとらわれない発送が高く評価されているメーカーです。
ハードディスク6台まで接続可能なレコーダーや、USBメモリーに録画可能なテレビを大手メーカーに先がけて発売したり、デジタルレコーダーからブルーレイ、DVDを抜いて、「チューナー+HDD」のみの製品など、大手では思いつかないような製品を作ってくれるメーカーだと思います。
クマザキエイム 本社:神奈川県横浜市
バブル崩壊後の1992年の日本中が不況の真っ只中に、あえて反骨精神を象徴するかの如く創業された企業で、そんな社風を表すようなユニークな製品を次々と発表しています。
この製品も従来のレコードプレイヤーの形の常識をくつがえしたデザインコンセプトですよね。どの製品がどの枠組みに入るのか微妙だけれども、まだまだこれからの成長が楽しみなメーカーです。
CCP(シー・シー・ピー) 本社:東京都台東区
かつては、「カシオ」傘下の企業であったが、現在は「バンダイナムコグループ」の一員として、ユニークな製品作りをモットーとしている会社です。最近のヒット作はこの「ラクリート」というロボット掃除機が話題になりました。
「カシオ」と「バンダイナムコ」のDNAを受け継いでいるからか、なぜかガンプラっぽく見えるのはきのせいだろうか?。
他にも、かつては、【アルインコ】、【マルマン】などの国内メーカーが、今で言う、「ジェネリック方式」で市場に参入していた事もあったが、今では諸事情あって撤退しています。
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