「ケーブルテレビ」元関係者による「実は営業・販売店員さんもよく分かっていない」はなしーアパート・マンションの「ひかり回線」VDSL編

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「VDSL」とは、最近の新築物件では少なくなったようですが、年数の経ったマンション、アパート、団地等で採用されている、NTTの技術のひとつで「集合住宅へのひかり回線の導入方式」のひとつで、電線から集合住宅の共用スペースまでは光ファイバー共用スペースから自宅の部屋までは電話回線(メタル回線)をつないでいるCATVと似て非なる「ハイブリッドひかり回線」と呼ばれるものです。

簡単に言うと、光回線(光ファイバー)なのに、途中からはADSLと同様に電話回線を利用する「ひかり回線」ではあるものの「微妙な違い」があるサービスで「戸建て」ひかり回線に比べ「割安」な料金で使用できる「方式」なのですが・・・。

「集合ポスト」に投函されている、プロバイダの「チラシ」などには「高速ひかり」「安い」などとうたってはいますが、一般的な「光コンセント」や戸建ての光の公称数値が「1GB」なのに比べ、こうした「VDSL」と呼ばれる方式は、約1/10の「100MB」が「ベストエフォート」値なところが多いようです。
「利用料金が安め」なのもこうした理由からでしょうか
ところが同じ「マンションの光」と呼ばれるものでも「光コンセント」がある「イーサネット」と同じような料金ながらも「仕組み上、速度が遅い」と言われ、2019年3月には、新規受付けが終了されています。

何故、遅いかと言われると「光ファイバー網」である事は確かなのですが、「MDF」という集合住宅の各世帯への「分配設備」までが「光回線」「MDF以降」が既存の「電話配線」を利用して各世帯に分配しているため、以前の電話回線を利用した「ADSL」同様の仕組みとなり、どうしても遅く感じるためです。

また、「ADSL」もそうでしたが「NTTの基地局から離れていれば速度が下がる」「夕方から深夜にかける電話利用が多い時間帯に遅くなる」という症状も致し方ないところのようです。

ただ、「遅い」とはいわれるものの、「動画ストリーミング」など、「見るだけなら可能」ではありますが、「動画のやり取り」や「ネット上での株の売買」「FX」など取引きには、「ケーブルテレビインターネット」同様、遅延やフリーズなどが問題となり、おすすめできるレベルとは言い切れないのも現実です。

物件の大家さんの考えにもよりますが、今後「イーサネット」に変更されたり、「5G」サービスが始まるタイミングで新しいサービスに代わる可能性もありそうです。

建物にもよるとは思いますが、大家さんや「管理会社」の許可を得られれば「直引き」で「au」や「Nuro光」に自分で契約する方もいるようです。

ただし、この「ネット環境」に関しては、それぞれ契約上の制限がありそうなので、今後「引越し」など予定されている場合、その辺を考慮して「物件探し」をする必要がありそうですね。



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